Deep dive into value chain of ZARA
ZARAのバリューチェーン
Zaraが成功を収めるビジネスモデルとは
ファストファッション業界での王者ザラ(Zara)。スペインを本拠地とするこのアパレルブランドが、どのようなビジネスモデルで世界的な人気を博しているのでしょうか。
ザラの強みは、素早い製品サイクルと店舗運営にあります。その仕組みを詳しく見ていきましょう。
■デザインから製造までを内製化
ザラは自社でデザイナーを多数雇い、毎シーズン新作アパレルのデザインを行っています。新しいコレクションの立ち上げを、わずか1ヶ月で済ませられるのが特徴です。
さらに同社は創業時から製造業者でもあり、現在も多くの製品を自社工場で内製しています。頻繁に投入される新作アイテムの生産に、機動力を持って対応できるためです。
■24時間以内に店舗へ商品を配送
ザラは自前の大型トラック隊を保有し、スペイン国内の集中物流センターから直接、各店舗へ商品を配送しています。商品はハンガーにかけられた状態のまま運ばれ、店頭に並べるだけの態勢が整っています。
このシステムにより、製品が出来上がってから24時間以内に販売店へ並べられます。配送コストはかさみますが、新鮮な商品を世界中の店舗で販売できる体制が整っているのです。
■売れ行き次第で製造量を調整
新商品は限られた数だけを店舗に送り、売れ行きを店員からフィードバックを得ています。このフィードバックをもとに、次の製造量を柔軟に調整できるのがザラの強みです。
また、店舗は一等地の好立地に構えられています。品揃えが逐次変わるため、店舗自体が最大の広告塔として機能。さらに宣伝費を削減できるメリットもあります。
こうした徹底したサプライチェーン管理と、機動的な生産体制が、ザラの高い競争力を支えているのです。
スピード、コスト削減、そして変化への対応力。ファストファッション随一のビジネスモデルがザラにはあり、その仕組みは他社が真似をするのは簡単ではありません。低価格と高回転率の両立によって、独自の価値提供を続けているといえるでしょう。
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