コロナウイルスは広告業界にも波及 IAB(Interactive Advertising Bureau)が3月27日に公表した「Coronavirus Ad Spend Impact: Buy-side」によると、コロナウイルスの影響は広告業界でも深刻化している。およそ400の広告バイサイド(広告主や広告代理店)に調査したところ、以下が判明した。 74%が金融危機時よりも広告出稿に影響があると回答 「かなりの影響」が44%、「なんらかの影響」が30%という回答結果に。 70%が広告の減額もしくは停止を決定 3月〜6月の広告費について、46%が減額し、22%が停止した。 Traditional Mediaへの影響はより大きい 以下は、Traditional Media(テレビ・新聞)とDigital Media(ネット)のそれぞれの時期別減額率(3-4月、5-6月)を示したグラフだ。Traditional Mediaの減額幅はデジタルと比較して5~7%ほど大きい。 屋外広告をはじめとし、全ての広告媒体で予算が削減 以下は広告媒体別の予算減少率である。屋外広告が最も高くマイナス45~51%、その他にラジオやテレビ、デジタル広告でも40%強が削減されている。また、SNSでも33%の削減が見られ、FacebookやTwitterの売上に大きく影響しそうだ。 広告の戦略はメッセージ戦略に転換 パフォーマンス(広告を通じた売上の向上)よりもメッセージ(ブランド価値を伝えること)を重要視するようになっている。今はいくら頑張っても商品が売れないことを見越してか、消費者からのブランド価値向上に注力している様子。 戦術・手法の転換 Audience TargetingやDevice targetingが増えていることから、特定のセグメントにアプローチしたい意思が読み取れる。上記の戦略転換と関連して、メインターゲットに対するブランド価値の向上を目指している。 7月以降は回復基調を見込んでいる 以下は3Q、4Qの削減率を予想したものだが、それぞれ75%・88%と回復を見込んでいる。 調査対象 出典 IAB(Interactive Advertising