企業概要 株価 戦略 以下は、長期的な収益・営業利益の見通し、戦略に関する資料である。広告をベースとして、Eコマースで収益を大きく伸ばす。また、FY18〜22を構造変革期と位置づけ、利益率の向上を目指す。 → 高成長・高利益率の事業に積極投資:ショッピング → 成長が横ばいのビジネスは現状維持:広告 Zホールディングス、決算説明資料より 財務分析からも見える戦略の転換 安定経営から挑戦的な経営へ。Zホールディングス(旧:Yahoo)は過去には無借金経営で有名だったが、直近では140億円の有利子負債を計上しており、デットでの資金調達を行うようになった。加えて、2019年には2000億円の大型投資をしており、安定した経営からの脱却・企業価値の拡大に向けて戦略転換を図っていることが読み取れる。 有利子負債の推移 単位:百万円 単位:百万円 事業セグメント 以下では、FY2019とFY2018の第3四半期までの累計営業利益を比較している。主にコマースとメディア事業からなる。ZOZOの連結により、コマースの比率が上昇。 4-12月の累計営業利益 単位:億円 ここからは、同社の成長戦略の中心となるコマース事業を中心に話を進めていきたい。 コマース事業 以下は、直近の3Q決算(FY2019)における取扱高と営業利益の実績。取扱高はEコマースが最も高く6904億円、次にクレジットカードの5687億円。営業利益はYahoo事業(Yahooショッピング、ヤフオクなど)が最も高く144億円。その他、ZOZOが続く。 コマース事業の見通し:ショッピング事業を大きく拡大 「戦略」でも説明したように、 Eコマースは今後収益の柱として注力され、Eコマースの中でも高成長のショッピング事業を拡大していくことが予想される。 以下は、2016年度1Qから2019年度3Qまでのショッピング事業(Yahooショッピングなど)とリユース事業(ヤフオク)の四半期別取扱高の推移である。リユースは、長らくボトムラインとしてビジネスを牽引してきたが、横ばいである。一方で、ショッピングにおいては、 CAGR195%と高成長 しており、2019年に入ってからはリユースを初めて抜かした。